生産性の例文検索・用例の一覧
- 技術革新によって、生産性が向上された。
- 業務生産性を向上
- 生産性を上昇させる
- 前二項に定めるもののほか、国及び地方公共団体は、奄美群島の特性に即した産業の振興を図るため、生産性の向上、産業の振興に寄与する人材の育成及び確保、起業を志望する者に対する支援、先端的な技術の導入並びに産業間の連携の推進について適切な配慮をするものとする。
- 前二項に定めるもののほか、国及び地方公共団体は、小笠原諸島の特性に即した産業の振興を図るため、生産性の向上、産業の振興に寄与する人材の育成及び確保、起業を志望する者に対する支援、先端的な技術の導入並びに産業間の連携の推進について適切な配慮をするものとする。
- 一方、少子高齢化が進む中で企業では人手不足感が高まっており、その対応が喫緊の課題となっている。日本経済の潜在成長率を高めていくためには、技術革新や人材投資等によって生産性を大幅に向上させるとともに、多様な人材に活躍の場を拡げていくことが重要である。
- 第一章「日本経済の現状と課題」では、米中通商問題や中国経済の減速など海外経済の動向が我が国経済に及ぼす影響や、内需の柱である家計の所得・消費の動向、人手不足に対応した企業の生産性向上への取組、「Society 5.0」の経済効果等について分析するとともに、経済・財政一体改革の取組について概観する。
- また、景気回復の長期化や少子高齢化もあり企業の人手不足感が大きく高まっており、今後も内需の増加傾向を維持するためには、技術革新や人材投資等によって生産性を大幅に向上させ、限られた人材の効果的な活躍を促すことが重要であり、これによって生産性の向上が賃上げや消費の喚起につながるような好循環を一層推進することが大きな課題である。こうした我が国経済が抱える課題を踏まえ、本章では、以下の4つの観点から、我が国経済の動向について分析する。
- 第3節では、人手不足の現状や企業活動への影響を概観するとともに、人手不足に対する企業の生産性の向上等の取組やその効果を検証する。さらに、生産性向上の賃金への波及、さらには物価動向への影響についても分析する。
- 第4節では、IoT、AI、ロボット等の新技術の社会実装が進むなど、Society 5.0の実現に向けた動きが加速する中、Society 5.0による消費活性化効果や働き方、生産性への影響について分析する。
- 最後に、これらの短期的な課題のほか、やや中長期的な課題としては、企業の人手不足感が強まり、GDPギャップがプラス傾向で推移する中、生産性の向上等により潜在成長率を引上げることが重要である。
- 「人づくり革命」、「生産性革命」に取り組み、人材の筋力、企業の筋力を高めて潜在成長率を引き上げていくことが重要である。
- こうした人手不足と生産性の動向については第3節で詳しく分析を行う。
- また、事業者にとっては、現金取扱時間の短縮など人手不足対策や生産性向上になること、増加する外国人観光客の消費需要のさらなる取り込みが可能となること、個人の購買情報を蓄積しビッグデータ分析を行うことでマーケティングを高度化できることなどがある
- こうした中で経済成長を持続させていくためには、生産性向上が大きな課題となっている
- また、人手不足感が高まる中、生産性を向上させ、それを労働者の賃上げにもつなげていくことが重要な課題となっていることを踏まえ、人手不足と労働生産性、賃金の関係について分析する
- 元データを単純集計して、実際に、企業を人手不足感ごとに分類して一人当たりの賃金水準や離職率をみると、人手不足の企業ほど低い労働生産性を背景に賃金水準が低く、離職率が高くなっている
- 人手不足の解消に向けて、生産性向上による賃金水準の引上げや離職率を低下させるような取組を進めていくことが重要である
- 今後も人手不足が継続すれば企業活動に影響を及ぼすことが懸念されるため、生産性向上を実現し、賃金を引き上げるとともに、働きやすい環境をつくることで職場の魅力を高めることが重要な課題である
- 労働市場の変化と生産性、賃金の動向 企業の人手不足感が高まり、今後の企業の経済活動への影響も懸念される状況の中で、人手不足への対応は各企業の喫緊の課題である
- ここでは、人手不足が深刻化する中、人手不足と生産性の関係を分析するとともに、人手不足感と賃上げの関係について確認する
- 一方、直接生産性の向上につながることが期待される「従業員の育成」や「省力化投資」を行っている企業の割合は、人員の採用を行っている企業に比べて少なく、特に「省力化投資」は2割程度にとどまっている(省力化投資については後ほど詳細に確認する)
- 人手不足感の高い企業ほど、資本装備率が低く労働生産性が低い傾向 次に、人手不足と労働生産性の関係について考察する
- 人手不足感の高い企業では、業務効率の問題から労働生産性が低い可能性が考えられる一方で、仮に、企業全体としては人手が足りていたとしても、特定の年齢や職種について人員が過剰で、別の年齢や職種では人手が不足しているという企業内ミスマッチが存在している場合にも、労働生産性が低くなる可能性がある
- ここでは、こうした内部ミスマッチも考慮に入れ、内閣府「企業意識調査」を用いて、人手不足感、内部ミスマッチの有無17によって、K平均クラスタリングにより企業を「人手不足なし・内部ミスマッチなし」、「人手不足なし・内部ミスマッチ大」、「やや人手不足・内部ミスマッチなし」、「やや人手不足・内部ミスマッチ大」、「人手不足・内部ミスマッチなし」の5つのクラスタに分類し、この分類ごとの生産性の違いを分析した
- その結果、2017年度の時間当たりの労働生産性は、人手不足でない企業ほど労働生産性が高く、かつ、人手不足でない企業の中でも内部ミスマッチがない企業の労働生産性が高い結果となった
- ただし、この単純集計の場合、業種や企業規模による特性などが影響している可能性があるため、業種、企業規模、非正規比率といった企業属性をコントロールした上で、労働生産性に対する人手不足感の影響を推計すると、人手不足感が適正である企業に比べて、人手不足感がある企業は労働生産性が約2割低くなり、やや不足感がある企業も14%低くなる結果が得られた
- また、人手の過剰感がある企業も、適正である企業に比べて労働生産性が約2割低くなっているが、これは、業績不振により労働生産性の低下と余剰人員の増加が同時に発生している可能性が考えられる
- さらに、人手不足の企業で労働生産性が低くなっている背景についてみるため、資本を労働で除した資本装備率について労働生産性と同様に回帰すると18、人手不足感がある企業は適正である企業に比べて資本装備率が約4割低くなっており、人手不足感がある企業においては、資本投入の絶対量が少ないために従業員一人当たりの労働生産性の水準が低くなっていると考えられる
- こうしたことを踏まえると、人手不足感のある企業にとって労働生産性を高めるためには、必要な人員を確保し適切な人員配置を行うとともに、必要な設備投資を行い、資本装備率を高め効率的に経済活動を行える環境を整備することが重要である
- 省力化投資は労働生産性を高める 人手不足への対応として人材確保のみならず省力化投資による対応を行っている企業もあるが、すでにみたように、採用増や雇用者の待遇改善に比べると、人手不足に対して省力化投資を行っている企業の割合は2割程度と低くなっている
- また、人手不足感のある企業は資本装備率が低く、労働生産性も低いため、省力化投資を積極的に進め、資本を増やしていくことが重要である
- 省力化投資と労働生産性の関係を分析するため、省力化投資の実施が労働生産性に与える効果について、傾向スコアマッチングによる平均処置効果19を推計すると、省力化投資を行うと1時間あたりの労働生産性が約20%程度上昇するという結果が得られた
- 省力化投資を積極的に進め、労働生産性向上を実現することが重要である
- 生産年齢人口の減少が進み、労働供給面での制約もある中で、更なる経済成長を実現していくためには、生産性の向上によって潜在成長率を引き上げていくことが重要です
- 生産性とは資本や労働といった生産要素を投入してどれだけの産出物や付加価値が生み出されたかを測る指標で、様々な算出方法がありますが、そのうち労働投入1単位当たりの付加価値を示したものが、労働生産性と呼ばれています
- 労働生産性の算出において、分子に当たる付加価値は、一国経済全体の場合にはGDP、分母に当たる労働投入には、労働時間を考慮した労働投入量を用いることで、労働者1人1時間当たりに生み出される付加価値を求めることが一般的です
- 1990年代以降の主な先進国の労働生産性上昇率の推移をみると、1990年代と比較して、2000年代、2010年代と労働生産性の上昇率が低下していることがわかります
- このように、労働生産性の上昇率が低下傾向にあることは、先進国で共通の課題です
- 労働生産性の上昇率は、労働者1人当たりどれぐらいの資本ストックが割り当てられているかを示す指標である資本装備率による寄与と、資本や労働の投入量だけでは説明できない広義の技術革新等を示す指標である全要素生産性による寄与に要因分解することができます20
- この要因分解によると、2010年代の労働生産性の伸び悩みの要因として、日本では資本装備率の寄与の低下が大きく、英国やアメリカでは、全要素生産性の寄与の低下が相対的に大きいことがわかります
- 一方で、2017年における主な先進国の労働生産性の水準を比較すると、為替レートの影響にも留意する必要がありますが、日本の労働生産性が最も低くなっていることがわかります
- 1990年代以降の累積の伸び率をみると、日本の労働生産性の上昇率は他の先進国と同程度となっていますが、このような労働生産性の水準を考慮すると、労働生産性を伸ばしていく余地はあると考えられます
- 労働生産性を上昇させていくためには、設備投資の促進による資本装備率の引上げや人材の教育訓練による能力強化に加え、広義の技術革新、つまり新製品開発だけでなくプロセス、組織、経営等も含めた改革を進めていくことが重要です
- 賃金上昇には、生産性の上昇が重要 企業は人手不足に対応し、従業員の処遇改善を行っているが、ここでは人手不足と賃金動向の関係について確認する
- 名目賃金と労働需給の関係について、ミクロデータでみるため、内閣府「企業意識調査」を利用し、一人当たりの賃金上昇率を、業種、企業規模、正社員の平均勤続年数、非正社員比率などをコントロールした上で、労働生産性上昇率や人手不足感を説明変数として回帰すると、通常の統計的な有意水準である5%以下という基準でみると、労働生産性上昇率のみが有意に賃金上昇率に効いており、やや有意水準を緩めて10%にすると、人手不足感も弱いながらも賃金上昇に寄与している可能性が示唆される
- 力強い賃金上昇を実現するためには、労働需給がひっ迫し人手不足が高まるだけでなく、教育訓練などによる人材への投資の促進や設備投資の実施による資本装備率の向上等により、労働生産性を向上させていくことが重要である
- 労働生産性の向上や労働分配率の引上げが賃金の上昇につながる 一般的な企業の労働需要の決定モデル22を前提とすると、労働生産性と賃金には比例関係があるが、これは、労働生産性上昇によってもたらされた追加的な企業収入の一定割合が労働者に分配され、賃金が上昇するためである
- ただし、労働分配率が低下した場合には、賃金を押下げ方向に寄与するため、労働生産性の賃金押上げ効果は相殺されることになる
- そこで、賃金の動向とその背景について分析するため、実質賃金23、労働分配率、労働生産性の国際比較を行った
- 各国の2000年からの実質賃金の累積変化をみると、おおむね労働分配率と労働生産性の伸び率の合計と実質賃金の伸び率が等しくなっている
- ただし、日本については、自営業者が多いために、自営業者も含めた就業者全体の所得でみた実質賃金と労働分配率、労働生産性の関係を示している
- 日本の実質賃金の伸びは、アメリカや英国と比べても低めになっているが、これは、2000年からの累積でみれば労働生産性がアメリカよりも伸びが低かったことに加え、労働分配率が英国では上昇したのに対し、日本ではアメリカと同様に低下傾向にあったことが背景にあることが考えられる
- 賃金の上昇のためには、労働生産性を高め、企業の生み出す付加価値を高め、それをできる限り雇用者に賃上げという形で分配していくことが重要である
- 労働生産性の更なる向上を実現し、力強い賃上げにつなげていくことが不可欠である
- 労働生産性の上昇により労働者1人が生み出す付加価値が増加すれば、労働分配率を一定とした場合、その付加価値の増加分の一部は賃金に分配されるため、労働生産性の上昇とともに、実質賃金は上昇することになります
- 実際に、労働生産性と実質賃金の推移をみると、第1-3-10図でみたように、労働生産性と実質賃金の伸び率には比例的な関係がみられています
- したがって、実質賃金を上昇させるためには、労働生産性を上昇させていくことが大切です
- 技術革新は労働生産性を高める一方で、一部の労働を代替することで労働分配率を低下させる可能性もあることを考慮すると、技術革新に対応できるような人材育成をすることも重要です
- ULCの変化を、実質GDPを労働投入で除した生産性要因と名目雇用者報酬を労働投入で除した賃金要因に分解すると、2018年以降、賃金要因が大きくプラスとなることで、前年比プラスで推移している
- 企業の視点に立つと、物価上昇圧力の高まりに対して、一定の利潤を確保するためには、いかに生産性を高めてコスト上昇を吸収するか、特に賃金上昇に見合った生産性向上を図ることにより、いかにULCを抑制するかが重要であり、それでもコスト上昇が避けられない場合には、販売価格を引き上げるか、利潤の低下を許容するかという選択が迫られると考えられる
- ただし、2015 年後半以降、生産性の上昇以上に賃金が上昇傾向となっていることからULCが上昇する中、GDPデフレーターは伸びが止まり単位利潤は低下傾向にある
- その間、労働生産性が上昇する中、賃上げが緩やかにとどまっていたためULCは2012年に比べて低く抑えている
- 一方、非製造業では、2015年以降、GDPデフレーターが伸び悩む中、労働生産性の上昇以上に賃金が上昇したことでULCが上昇し、単位利潤が低下している
- 単位当たりの利潤を確保しつつ、持続的な賃上げを続けるためにも賃上げに見合う労働生産性の伸びが不可欠であり、労働生産性の向上が急務である
- こうした第4次産業革命のイノベーションを、あらゆる産業や日々の生活に取り入れることにより、様々な社会課題を解決するのがSociety 5.025であり、経済的な側面においても、Society 5.0の実現により、車の自動運転など新たな財・サービスの創出による需要の拡大や、IoT、AI、ロボット等の生産現場やオフィスへの導入による生産性の向上等の効果が期待される
- 新技術による働き方、生産性への影響 Society 5.0の実現により、IoT、AI、ロボット等の活用によって労働集約的な作業を機械に置き換えることで生産性を高める効果が期待されるとともに、インターネットを通じたコミュニケーションや情報・データ処理が可能となることで、フレックス勤務やテレワークなど時間や場所を有効に活用できる柔軟な働き方が進展することが期待される
- 本項では、新技術による働き方の変化を確認するとともに、新技術の一つであるRPA(ロボティクス・プロセス・オートメーション)の生産性向上の効果について分析する
- RPAは労働生産性の押し上げ効果が高い RPAとは、定型的な事務作業などの業務を、ソフトウェア型のロボットが自動で処理する仕組みである
- 近年、一定程度普及が進んでおり、事務作業の生産性向上に効果を発揮している
- ただし、正社員の平均勤続年数、人手不足感、業種、企業規模、非正社員比率をコントロールした上でRPAとWEB・IT関連のソフトやシステムの労働生産性への効果をみると、RPAの方が労働生産性の押上げ効果が高く、こうした新技術導入の効果が大きいことが確認できる
- IoT、AI、ロボット、ビッグデータなど急速に進展している第4次産業革命のイノベーションをあらゆる産業や社会生活に取り入れることにより、様々な社会課題を解決するのがSociety 5.0であり、本項で分析を行ったRPA以外にも、建設、物流、医療、介護等の現場でロボットやAI、ビッグデータの活用が進むことで日本経済全体としても生産性が高まることが期待される
- 本章では、我が国経済の景気の現状やリスク要因について確認するとともに、人手不足感が高まる中で、生産性向上に向けた課題等について分析した
- 若年層の消費の活性化のためには、生産性向上や教育訓練機会の充実等によって賃金の底上げと将来のキャリアパスの展望を拡げるとともに、働き方改革を通じて長時間労働を是正し、消費の機会を増やすことも重要である
- 第三に、企業の人手不足感が高まる中で、生産性を大幅に向上させ、それが賃上げや消費の喚起につながるような好循環を作り出していくことが重要な課題である
- また、人手不足感のある企業は、人員が適正の企業と比較して、労働生産性や資本装備率が低くなっている
- 人手不足の緩和に向けて、RPAを始めSociety 5.0に向けた取組を強化し、様々な省力化投資を強化するとともに、人材育成を強化すること等により生産性を高め、賃金の引上げを進めていくことが重要である
- こうした生産性向上の取組によって、国全体として生産性が上昇すれば、それが賃金の上昇を通じ消費の活性化にもつながり、ひいてはデフレ脱却にも資するものと考えられる
- 実質賃金を増やすためには、まず、技術革新や働き方の見直し等によって、個々の労働者が生み出す付加価値(労働生産性)を高め、その成果を賃金として分配することが重要です
- 企業レベルのデータを用いて、一人当たりの賃金上昇率と、企業の労働生産性上昇率、人手不足感との関係を推計すると、労働生産性上昇率の方が賃金上昇とより強い関係を持つことが確認できます
- こうしたことを踏まえると、人手不足感の緩和に向けて、生産性を高め、従業員の賃金の引上げなど処遇改善や離職率を低下させるような職場環境の改善が重要だと考えられます
- 人手不足感の高い企業は労働生産性が低く、投資が不十分 生産年齢人口が減少する中で、希少な人材を有効に活用し、労働者一人当たりが一定期間に生み出す付加価値、つまり労働生産を高めていくことは重要な課題です
- 企業レベルのデータを用いて、労働生産性と企業の人手不足感の関係を推計すると、人員が適正である企業に比べて、人手不足感がある企業は労働生産性が1割から2割低くなっています
- その背景について詳しくみるために、従業員一人当たりの生産設備等の量を示す資本装備率と企業の人手不足感の関係を推計すると、人手不足感のある企業では、人員が適正である企業と比べて、資本装備率が低くなっており、人手不足感がある企業では設備投資が十分でないために労働生産性の水準が低くなっていると考えられます
- 省力化投資や人材育成は労働生産性を高め、人手不足の緩和に寄与する 人手不足への対応として、人材確保のみならず、人が行う作業を機械で自動化するような省力化投資や人材育成を行うことによって労働生産性を高めることが重要です
- Society 5.0に向けた新技術が徐々に企業にも導入されていますが、その一例として、AIを用いてデータ入力・分析を自動で行うRPA(ロボティクス・プロセス・オートメーション)が労働生産性に与える効果を推計すると、RPAを導入した企業では高い労働生産性上昇効果がみられています
- また、その他のIT関連ソフト等への投資もRPAほどではありませんが、労働生産性上昇効果がみられます
- このような問題意識の下、この章では、<1>多様な人材の活躍が進んでいる背景、<2>多様な人材の活躍のために必要な雇用制度等の見直し、<3>多様な人材の活躍が生産性等の経済に与える影響の3つの論点を詳細に分析し、今後の日本経済の成長のためのインプリケーションを考察する
- 多様性な人材の活躍により、企業業績・生産性の向上や人手不足の緩和等の効果が期待されるが、現状ではどのような点が課題となっているのか等について考察を行う
- 背景その1-多様な人材の活躍による生産性の向上が必要 まず、多様な人材が活躍することで企業の競争力の強化、収益・生産性の向上等につなげていくことが期待されている
- この論点は女性活躍の文脈で論じられることが多いが13、自由で競争的な市場であれば同じ生産性を持つ人材の価値(賃金)は、性別・国籍・年齢等によらず同じであるはずである
- ところが、組織が特定のグループの雇用をあえて優先した場合、限られたグループの中から適任の人材を採用・登用しないといけないため、本来の生産性よりも高い余分なコストを払う必要がでてくる
- 個々の労働者の生産性に基づいて人材を登用していくことで、企業業績の改善(余分な生産コストの削減)や人手不足の緩和が実現できることが考えられる
- また、多様性の高い組織においては、同質性の高い組織と比較して、より豊富な情報を保有していると考えられるため、そのような多様なアイデアが存在する組織においては、イノベーションの促進や生産性の向上等につながりやすいことが指摘できる
- 例えば、既存の概念にとらわれない新しい商品・サービスの開発が可能となった等、ダイバーシティが生産性向上につながった事例が実際に報告されている(経済同友会、2018)
- 純粋に経済学的な観点からは、利潤の最大化を目的とする企業は、性別・年齢・国籍等の属性にかかわりなく、個々人の能力や生産性に応じて人材の採用・登用を決定します
- 多様な人材の労働参加を促し、日本経済の成長につなげるためには、性別等の属性によらず、個々人の生産性や能力に応じて人材を活用してくことが求められます
- 多様な人材の雇用に対する企業の意見としては、人手不足の中で業務拡大に対応するための人材であり、新しいアイデアによる生産性の向上等が期待できる一方、多様化によるきめ細やかな労務管理や教育訓練等の必要性が意識されている
- 例えば、出産・育児等が女性に不利に働く、中途・経験者採用・外国人材等の外部の優秀な人材が活躍できない、生産性に応じた賃金が支払われない39、年功制度維持のため定年後の再雇用時に処遇が悪化する、といった様々な問題が指摘できる
- このように日本的雇用慣行は、多様な人材の活躍、イノベーションや生産性向上が必要とされる昨今においては、多くの変革すべき課題を抱えていると考えられます
- 労働条件は、生産性の役に立たない
- 自動化により生産性が向上する
- 生産性の高い農地
- 彼らは生産性を大いに前進させた
- 責任者は、生産性をより大きくする必要性を再び強調した